「としまの記憶」とは、豊島区に住む人々の「くらしの記憶」を掘り起こし、その語りを動画にまとめたものです。したがって、「歴史の事実」を主張するものではなく、「個々の記憶」のその具体性を尊重し記録したものです。

「としまの記憶」をつなぐ会は、平成23年2月から、任意団体として豊島区内の高齢者の記憶を取材・撮影・編集し、「としまの記憶」の動画アーカイブの作成活動を開始しました。

平成24年NPO法人となり、「豊島区制80周年記念」事業の一つとして区との協働事業「記憶の遺産80」では、語り手33名の80本の動画をアーカイブとして蓄積しました。以後、大正大学/立教大学との連携を深め、平成25年「記憶の遺産2013」では、語り手27名の80作品、平成26年「記憶遺産2014」では、語り手21名の74作品、平成27年度「記憶の遺産2015」では、語り手20名の59作品を、平成28年度「記憶の遺産2016」では、語り手10名の28作品を収録してきました。

従来、区内各所での上映会を中心に活動を行っていましたが、この貴重な「としまの記憶」動画をできるだけ多くの人たち、特に豊島区内外の若い人達や教育機関、さらに日本国内から広く世界に向けて発信し、「としまの記憶」という豊島区における地域の文化的蓄積を広くアピールすることを目的として、 「としまの記憶」動画アーカイブを構築することにしました。

「顔の見える語り手」が伝える具体的な暮らしの記憶は、語り手やその同世代の人々の思いと同感を起点として、世代を異にする若い人々や子どもたちに多くの感慨と感嘆とを伝えてくれます。

この動画アーカイブは、未来への道標として自らの手で積みあげた記録「豊島の百科事典」であり、地域の暮らしと文化の歴史を生き生きと表現した「記憶の遺産」です。私たちはこの「としまの記憶」アーカイブが区民のコミュニケーションの共通の基盤となり、また世代をつなぐ絆の役割を果たすことを祈念します。

NPO法人「としまの記憶」をつなぐ会のこれまでの活動実績

平成23年(2011)2月 豊島区社会貢献活動見本市に参加 (以後、毎年参加)
7月 シニア・フェスティバルに参加し、動画制作を開始
10月 動画の上映と参加者の交流を行う上映・交流会を始める
平成24年(2012)7月 NPO法人の認証を取得し、法人登記を完了
8月 区制施行80周年記念事業「記憶の遺産80」を豊島区より受託
立教大学・大正大学との動画制作の連携を始める
平成25年(2013)3月 豊島区(区民ひろば課)による「記憶の遺産80」の発表会
平成25年(2013)~ 「記憶の遺産2013」として、豊島区の60歳以上の方々の貴重な記憶の収録を行いミニ上映会、新作上映会、ミニセミナーなどを実施 (以後、毎年実施)
平成27年(2015)9月 豊島区・東京芸術劇場・立教大学:『戦後池袋-ヤミ市から自由文化都市へ』展覧会に、9日間のギャラリートークを担当
平成28年(2016)5月 豊島区区民活動支援事業補助金を申請、認められる
8月 立教大学:「池袋学」の『雑司が谷で「つながる」、「つなぐ」』に参加し、『「くらしの記憶」から探る雑司が谷』として動画上映・講話を行う

 

「としまの記憶」をつなぐ会
〒171-0014 豊島区池袋3-30-21 マルモビル1階
FAX:050-3488-9494 E-mail: